2020_03_28(土) 10:49

春のにおいと卒業式【生きる力を伝える育児】

記事投稿: ノンママ

2020_03_28(土) 10:49

75

記事投稿: ノンママ

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年末年始からの新型コロナ騒動で、学校は一斉休校に。

それに伴い、卒業式も中止などになる学校が出ていました。

小学6年生の娘の卒業式は、果たしてどうなるのでしょうか…?

★目次★

春の光

春の訪れを感じさせる温かい日が続くようになりました。

降りそそぐ光も春独特のやわらかく、優しい明るさをまとっています。

コロナウイルスの影響で沈み込みがちな気持ちも、ほぐれるようです。

そんな明るい光に顔を向けると自然と出てくる、くせがあります。

それは鼻をクンクンして、においをかぐことです。

光の中で深呼吸をするように、鼻をクンクンします。

すると春の空気と一緒に、春のにおいが身体の中に、すうーと入ってくるのです。

春のにおい。

それは春にだけにおうことのできる、においのことです。

わが家の小学6年生の娘が、春のにおいと名付けたのでした。

娘がまだ保育園に通っていた頃です。

ある晴れた春の日の公園で、娘がブランコで遊んでいました。

しばらくすると娘はブランコをこぐのをやめて、顔を空に向けました。

そして目を閉じて、鼻をクンクンしています。

何をしているのかしら。

不思議に思い、娘に聞きました。

「春のにおいがするの。ほら。ね?」

とうっとりとした表情で、また鼻をクンクンとするのです。

「春のにおいは、春が来たよって教えてくれる、においなの。」

「においの中にいろーんなものが、たくさん入ってるの。いいにおいなの。」

どんなものなんだろう。

私も娘のように、目を閉じて鼻をクンクンしました。

目を閉じているせいか、においに意識を集中できます。

公園に咲いている桜やチューリップの花々のにおい。

若葉のにおい。

春の新たな命のにおいです。

においだけではありません。

風に乗って子供達の遊ぶ声が聞こえます。

散歩している犬やネコの鳴き声。

雀や鳩の鳥たちの鳴き声。

それは春の訪れを喜ぶ声です。

みんな、春のにおいをまとっています。

春を喜ぶ気持ちや命のきらめきを、春はにおいと一緒に運んでくれていました。

娘の言うように春はにおいだけでなく、色々なもので満たされていたのでした。

春のにおい。

娘がいなければ、きっと一生、気付かずにいたでしょう。

それからは春になると、ひとりの時でも鼻をクンクンしてしまいます。

春のにおいが身体いっぱいに満たされると、言いしれない幸せな気持ちになります。

卒業二転三転

幼い日、一緒に鼻をクンクンした娘が小学校を卒業しました。

結局、コロナウイルスの影響で休校のまま、卒業式を迎えたのでした。

卒業式2、3日前から、連絡メールが何度もきました。

学校のホームページにも日々状況がアップされるので、うかうかと気を抜けません。

それに加えてニュースも見ておかなければなりません。

あっちもこっちも気を抜けないというより、本当に落ち着かない状況でした。

それでも何とか、卒業式の中止は免れたのでした。



短縮だけど

心配ばかりした卒業式ですが、当日、明るく晴れわたりました。

それは卒業する子供達への神様からの、何よりのプレゼントだと思います。

予定より時間が短縮され、保護者や在校生、出席者が大幅に制限された卒業式です。

そのせいでしょうか。

会場の小学校の体育館がいつもより広くさみしく感じます。

開始の音楽と共に、明るく飾り付けられた入口から卒業生が入場してきました。

無事卒業式を迎えられた喜びで、子供達は元気いっぱいです。

笑顔がキラキラしています。

その笑顔を見られただけでも、感無量で涙が出てしまいました。

卒業式は粛々と進行します。

いつもの元気な子供達とは思えないほど、静かに真剣な表情です。

卒業証書の授与も短縮の為、クラス代表だけです。

一人ひとりの晴れの姿が見られないのは、やはり残念な気持ちがします。

そして、いよいよ巣立ちの言葉です。

娘があんなに毎日練習していたのに、かなり短縮されてしまっていました。

娘の気持ちを思うと残念で、ガッカリです。

でも限られた短い言葉に、たくさんの思いをこめることが出来たと思います。

門出の門をくぐった子供達は、笑顔とちょっぴりの涙で輝いていました。

不安で揺れ動いた卒業式は、無事、立派に行われたのでした。

ありがとう、そして

6年という時間。

長かったようで、あっという間でもありました。

ふり返ると、気持ちがあふれてきます。

子育ては大変です。

つらくて理不尽で、ままならないことがたくさんです。

でもそれらを凌駕するほどの幸せが子育てにはあるのだと、振り返った時に気づかされるのです。

娘が春のにおいを教えてくれたように。

自分一人では気づくことや味わうことが出来ないものを娘が与えてくれていたのです。

それは二度とは戻らない娘と過ごした、かけがえのない時間でした。

娘に感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとう。そして、卒業、おめでとう。

美しい、いいにおいのする春がこれからも毎年、娘に訪れますように。

オハナスタイル公式ライター : ノンママ

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